2024年09月07日
「満潮時なら東京は沈んでいた」
「Yahoo!_JAPAN_SDGs編集部」から引用
異常気象のエキスパートである三重大学大学院生物資源学研究科の立花義裕教授にお話を聞きにいきました。
異常気象の原因はひとつではなく、複数のものが重なりあっています。そのひとつは、言わずもがな地球の温暖化。なかでも、海の温暖化が大事だと僕は考えています。
海が温かくなると水蒸気が海からたくさん出ます。ちょうど、熱いお風呂から湯気がいっぱい出るのと同じです。特に日本付近の海は、世界的に一、二を争うほど温暖化が激しいんですよ。
── そうなんですね......。
海が温暖化して水蒸気が大気中にいっぱい出てきて、それが上空で雲になり、温かい水蒸気を持った雲が、日本の山間部で上昇気流に乗り、雨が降る。
風で運ばれた水蒸気が山で上昇気流に変わり、雨を降らせる。
海が温暖化すればするほど水蒸気の量が増えます。特に海面水温が28度を超えたとたん、危険度がグーンと上がるんですよ。
水温が上がると海水が蒸発しやすくなるんですが、その蒸発のしやすさは正比例しません。水温が10度から11度に上がるのと、27度から28度に上がるのとは全然違う。28度は、急激に蒸発が増える気温の分岐点なんです。
詳しく続き
「Yahoo!_JAPAN_SDGs編集部」
2024年07月20日
一緒に泳ぎ、夢のような時間を過ごしました 大竹しのぶ 2
朝日新聞(夕刊)2024年7月19日
7月12日 先週からの続きです。
彼女は悠久の彼方へ
娘が住む奄美大島。前回訪ねたのは冬だったので海に入ることはできませんでしたが、今回の目的は海亀を見ることだった。慣れないウェットスーツに身を包み、ドラマの撮影中の為、日焼け止めを必死に塗って帽子を被り、いざ海へ~。海の美しさと、波に身を任る心地よさと、海中の静けさの中にいる感動で、現実のことなんてすっかり忘れ、今この時を楽しむことに没頭していた。
冲にボートを出し、インストラクターの方に案内されながらシュノーケリングを楽しんでいたその時、
「いました~」。
数メートル先で、彼か右手をあげる。会える、海亀さんに会える。
私はまるで何年も海に潜っている海女さんのように、はたまた人魚にでもなったようなつもりで、シュワーッと海の中へと潜っていった(と言っても、ほんの1、2メートルだか)。
果たして--。いた。そこに確かに海亀様が。ゆっくりと悠久の時を過ごしてきた彼女(絶対彼女だ!)は、私たちが側にこようがお構いもなく、ゆっくり泳いでいた。その何ともいえない穏やかな動作と雰囲気に涙が出そうになってくる。
彼女と一緒に泳ぐ。
彼女が時折息をするために水中から顔を出せぱ、私も隣で顔を出す。プワーッ!
何て楽しいんだ、この時間が永遠に続けぱとさえ思ってしまう。そんなことを20分程続けていたら、突然彼女はまたゆっくりと悠久の彼方へと消えた。
あー、なぜこんなにも心穏やかになれるのだろう。海から上がった瞬間にまたすぐ入りたいという衝動に駆られてしまう位、美しい海だった。
そして--。先週も書いたか、その夜、娘の家のペランダから見た星々たち。頭上に輝くのではなく、目の前に空はあるものなのだ。まっすぐ伸ぱした掌の先に星たちはいて、私はその星々に包まれていた。なんということだろう。夢の中に迷いこんでしまったような美しさだ。
手の届きそうな場所で無数に瞬いている星々。その広い空間を大きく横切っているのは、天の川だ。これか。これが天の川なんだ。もう何もいらない。この景色を見られるだけで、今日も一日幸せだったといえるのだろう。自分かどれだけのものだというのだ。健康で、この星や海を見られるだけでいい。ありがとうという気持ちになる。
そんな生き方を選んだ娘に、心からのエールをおくろう。
2024年07月16日
奄美の自然に癒やされました。大竹しのぶ
まあ いいか 大竹しのぶ
良いお天気で良かった
満天の星。星、星、どこまでも、星。頭上に輝くという感じではなく、私が存在し、立っている地点以外は全てが星。
つまり、私は星空の中に立っている,まるでプラネタリウムの中に入り込んでしまったと言えば分かってもらえるだろうか。
5月から始まったドラマ撮影。忙しい日々の中で不意にできたお休み。3日あれば娘が住む奄美に遊びに行けるかもしれない。
ギリギリまで迷ったが、今度はいつという約束はできない。行ける時に行こう。そう決心し急遽、奄美大島へと飛んだ。
真っ青な空と海。美しい緑、照りつける太陽、時折吹いてくるなんとも心地よい風。それだけで雑多なことは忘れ心も体も軽くなって走りたくなってくる。
次の日、娘が予約してくれた「海亀ツアー」に。一緒に行った妹はシュノーケリングが初めてだったので大騒ぎだった。
水着さえ久しぶりに着るという。そういう私も久しぶりの海だ。慣れない手つきで二人で助け合いながらウェットスーツを着て更衣室から出ると、娘は家から着てきたラッシュガードのまま。さぁ、いつでも行けるよ、といった感じで、手際よく私たちの世話を焼いてくれる。
もう南の島の住人だ。
真っ青な空の下、美しく透明な海をボートが進んでいく。私たち二人はその気持ち良さに 「きゃー」と子供のように声を上げる。隣で娘もケラケラと笑っている。
さあ、いよいよ海へ,妹は優しいインストラクターさんにしっかりとつかまりながら、私と娘もゆっくりと海の中へと入っていく。
なんという美しさだろう。色とりどりの、大きさも様々な魚たちが優雅に泳いでいる。無音だ。海の中はシーンと静まり返っている。
そこがいい,私たち邪魔者がいようが、彼らは関係なくヒラヒラと泳いでいる。いつまでもどこまでも一緒に泳いでいられる。
日に焼けようが、そんなことはどうでもよくなってくる。30分ほど泳いだだろうか。インストラクターさんが、
「いましたI」
と片手を上げて合図してくれた。もちろん妹の浮輪の紐をしっかりと握りながら、妹も繋がれながらニコニコ笑っている。
少し離れたところで泳いでいた私と娘がそちらの方向に泳いでいき、そして潜る。
いた!海亀がいたあ!
(次回へ)
2023年12月03日
防衛という名の下で、米占領統治から奄美復帰運動70年はどこへ?
南日本新聞2023/12/02
「事故原因が分からないのに飛ぶとは…」 オスプレイ3機飛来の奄美、米軍に不安や憤り 日本政府には諦めも
https://373news.com/_news/storyid/186353/
引用元
塩田康一知事は同日、安全に万全を期し、陸上を飛行しないことを米側に要請
米軍側から2日未明、オスプレイ2機を2、3の両日、奄美空港に派遣し、離発着する旨の使用届があった。3機目の届は2日午後0時35分ごろ
塩田知事は、法令上受理せざるを得ないと
安田壮平市長は「人命救助ということで致し方ない
帰省中の男性(66)は「事故原因が分からないのに飛ぶとは」「日本政府が飛行を許しているからどうしようもない。国民はただ見守るしかないのでは」と諦め顔だった。
護憲平和フォーラムは「安全確認後に飛行してほしいとの日本の要請を受け入れず」「事故を起こした欠陥機に救難活動ができるのか。理解に苦しむ」と
タグ :防衛
2023年12月02日
防衛という名の下で、交付金(オスプレイ利用)の前に、島民の安全・安心を!
2023年6月7日 奄美新聞
米軍の再編関連交付金2432万円計上
https://amamishimbun.co.jp/2023/06/07/44329/
引用元
市財政課によると、同交付金は、昨年11月に奄美大島などで行われた日米共同訓練時に同市の
陸上自衛隊奄美駐屯地を沖縄県の米軍普天間飛行場に所属する輸送機オスプレイが利用した
ことを受けた予算措置で、同市が計上するのは今回が初めて。
2023年11月28日
防衛という名の下で、防衛の前に、日本人同士、激しい戟い
2023・11・27 南海日日新聞 引用もと
11月26日午前、名瀬港を大きな船が出ていった。防衛省が事業契約し、輸送船として活用する双胴の高速フェリー「ナッチャンWorld」(1万549ン)。
自衛隊統合演習で来島していた北海道の隊員や車両などを載せ、室蘭に向かった。遠ざかる船尾を目で追いつつ、穏やかな海路を願った▼
その北海道では2000年代初頭から政府に対する自衛隊関連の要諸活動が続いている。08年「北海道の陸上自衛隊体制維持を求める札幌大会」、22年「北海道における自衛隊の体制強化を求める総決起大会」。
その都度、決議を採択し、串町村議会は意見書を可決し、代表が中央要請を重ねてきた▼
08年決議に次のような下りがある。「各駐屯他の定員の大幅削減が行われ、陸上自衛隊の機能低下は著しく、加えて、地域経済や産業振興等、地域社会に与えた影響かきわめて大きく、大変遺憾である」「演習場や駐屯地等の施設が十分整備されている北海道こそ、より一層、駐屯地等の展開がなされるべきである」▼
この10年、自衛隊の南西方面傾斜は顕著。そして、北方からは不安や不満の声が湧き出る。国の財政状況を勘案すれば、予算を増や余裕はない。
人口推移を見通せば、隊員を増やす余裕もない。限られた人員、装備をどう配置するか。「行かないで」「削らないで」「来てくれ」「増やしてくれ」。
防衛という名の下で、防衛の前に、日本人同士、激しい戟いがある。
11月26日午前、名瀬港を大きな船が出ていった。防衛省が事業契約し、輸送船として活用する双胴の高速フェリー「ナッチャンWorld」(1万549ン)。
自衛隊統合演習で来島していた北海道の隊員や車両などを載せ、室蘭に向かった。遠ざかる船尾を目で追いつつ、穏やかな海路を願った▼
その北海道では2000年代初頭から政府に対する自衛隊関連の要諸活動が続いている。08年「北海道の陸上自衛隊体制維持を求める札幌大会」、22年「北海道における自衛隊の体制強化を求める総決起大会」。
その都度、決議を採択し、串町村議会は意見書を可決し、代表が中央要請を重ねてきた▼
08年決議に次のような下りがある。「各駐屯他の定員の大幅削減が行われ、陸上自衛隊の機能低下は著しく、加えて、地域経済や産業振興等、地域社会に与えた影響かきわめて大きく、大変遺憾である」「演習場や駐屯地等の施設が十分整備されている北海道こそ、より一層、駐屯地等の展開がなされるべきである」▼
この10年、自衛隊の南西方面傾斜は顕著。そして、北方からは不安や不満の声が湧き出る。国の財政状況を勘案すれば、予算を増や余裕はない。
人口推移を見通せば、隊員を増やす余裕もない。限られた人員、装備をどう配置するか。「行かないで」「削らないで」「来てくれ」「増やしてくれ」。
防衛という名の下で、防衛の前に、日本人同士、激しい戟いがある。
2022年01月10日
われわれは今どこへ向かうのか?
南海日日新聞 2022/1/10
われわれは今どこへ向かうのか?
談 論 石田 秀輝
今年は、暖かく穏やかな元旦の朝を迎えたが、世界では
アメリカ、中国、EU、ロシアの大国が自国第一主義を標
榜しお互いにけん制しあう時代でもある。地球環境の限界、
経済システムの限界を迎え、今こそ世界がIつにならなけ
ればならないという時に・・・。
しかし、見方を変えれば、どの国も次の一手が見えず、閉
鎖的にならざるを得ないのかもしれぬ。日本も同様である、
1980年代にアメリカで大失敗したレーガノミクスのコ
ピーをアベノミクスと称して取り入れ、同じく大失敗しこ
の30年で日本の世界競争力は1位から過去最低の34位にま
で落ちてしまった。
だが、こんな見方もできる。
われわれは過去、狩猟採集社会、農耕社会を経て現在の工
業化社会築いているが、おのおのの社会の変遷は、まず
エネルギーを見つけ出し、次に情報を利用して効率を上
げ、最終的に文化を醸成させて終えんを迎えてきた。
狩猟採集社会では、移動を基本とする食料(エネルギー)
確保に始まり、言語コミュニティーによる情報で狩りの
効率を上げ、晩期には例えばラスコーの壁画に見られるよ
うなアートを残した。
農耕社会では、太陽のエネルギーを使って食料をつく
り、交易(情報)のために町をつくり、その晩期、例えば
日本では能や茶道などのわびさび文化を醸成した。現在の
工業化社会は地下資源やエネルギーを使って「もの」を
つくり、70年代からICTを使って世界から情報を集め、
グローバルに濃いところから薄いところへ「もの」を移動
させ資本主義という経済形態をつくってきた。
そして今、コロナ禍の調査でも明確に浮かんできたのが
「アートは第2の生命維持装置」という概念だ。すでにエ
業化社会は晩期にあることは間違いない。そして日本がこ
の30年間、ほとんど経済成長できず、アベノミクスの6本
の矢に代表されるように、何をやっても効果が出ないの
は、工業化社会が終えんし、次の社会へ移行しなければな
らないのにそれが何か見えず、のたうち回るしかなかっ
たからではないのか。世界の大国が自国第一主義を標榜す
るのも、次の社会が見えないからではないのか、そうであ
れば、日本の停滞はまさに世界を代表する課題先進国であ
るから、ともいえる。
ではわれわれはどこへ向かうのだろうか? それは間違
いなく「人と自然が寄り添う社会」であると思う。あるい
は、それは「生命文明社会」の創成ともいえる。それは、
人間を含めたあらゆる生き物が循環と言う概念の中で生き
てゆくということである。それは、われわれのあらゆる行
動が人にも地球にも有効であるということ(Human
and the Earth Pos・ltive)でもある。
世界の120カ国以上の国々が宣言した「2050年
カーボン・ニュートラル」もその一つなのだ。
地球上のすべての生物総量はおよそ1・1兆トンだが、昨
年12月に人工物の総量がそれを超えた。生物の1・1兆トン
は、ほぼ太陽エネルギーだけで完璧な循環をしているが、
人工物のI・1兆トンは、地下資源やエネルギーを大量に使
って生み出され、そのほとんどが寿命を終えればごみとな
って地表に堆積される。
つくる時・つかう時に大量の二酸化炭素を放出し、寿命
が終わっても地球の循環に戻ることなく、半永久的に使い
道のないごみとして存在するだけである。そして、今でも毎
年300億トンを地球から搾取し続けているのである。これ
こそが地球環境問題なのだ。
では「人と自然が寄り添う」とはどういうことなのか、そ
れは例えば「もの」で考えれば、ものを持たない暮らし「も
のは使用量によって課金され、どのように使用されたの
かは、ものに組み込まれた情報端末によって管理される。
ものの供給者は、長寿命で故障し難く、故障しても簡単に
修理ができるような設計に変更、従来型の使い捨て設計と
は全く異なる設計が求められ、ものの機能が劣化しても、
部品(例えば制御部分)は他のものにも利用でき、ものの
寿命が完全に終了して初めてリサイクルされる。ただし、
リサイクルされることを前提に初期設計されており、自然
からバージン原料を搾取することはもはやない。」そんな
社会ではなかろうか。
食に関しても、地消地産(自足)がますます重要になり、
大量のエネルギーを使って輸送すること自体が受け入れら
れない社会になるのだろう。
だが、それはローカルが豊かで主役になるということで
もあるのだ。
(東北大名誉教授、知名町徳時在住)
われわれは今どこへ向かうのか?
談 論 石田 秀輝
今年は、暖かく穏やかな元旦の朝を迎えたが、世界では
アメリカ、中国、EU、ロシアの大国が自国第一主義を標
榜しお互いにけん制しあう時代でもある。地球環境の限界、
経済システムの限界を迎え、今こそ世界がIつにならなけ
ればならないという時に・・・。
しかし、見方を変えれば、どの国も次の一手が見えず、閉
鎖的にならざるを得ないのかもしれぬ。日本も同様である、
1980年代にアメリカで大失敗したレーガノミクスのコ
ピーをアベノミクスと称して取り入れ、同じく大失敗しこ
の30年で日本の世界競争力は1位から過去最低の34位にま
で落ちてしまった。
だが、こんな見方もできる。
われわれは過去、狩猟採集社会、農耕社会を経て現在の工
業化社会築いているが、おのおのの社会の変遷は、まず
エネルギーを見つけ出し、次に情報を利用して効率を上
げ、最終的に文化を醸成させて終えんを迎えてきた。
狩猟採集社会では、移動を基本とする食料(エネルギー)
確保に始まり、言語コミュニティーによる情報で狩りの
効率を上げ、晩期には例えばラスコーの壁画に見られるよ
うなアートを残した。
農耕社会では、太陽のエネルギーを使って食料をつく
り、交易(情報)のために町をつくり、その晩期、例えば
日本では能や茶道などのわびさび文化を醸成した。現在の
工業化社会は地下資源やエネルギーを使って「もの」を
つくり、70年代からICTを使って世界から情報を集め、
グローバルに濃いところから薄いところへ「もの」を移動
させ資本主義という経済形態をつくってきた。
そして今、コロナ禍の調査でも明確に浮かんできたのが
「アートは第2の生命維持装置」という概念だ。すでにエ
業化社会は晩期にあることは間違いない。そして日本がこ
の30年間、ほとんど経済成長できず、アベノミクスの6本
の矢に代表されるように、何をやっても効果が出ないの
は、工業化社会が終えんし、次の社会へ移行しなければな
らないのにそれが何か見えず、のたうち回るしかなかっ
たからではないのか。世界の大国が自国第一主義を標榜す
るのも、次の社会が見えないからではないのか、そうであ
れば、日本の停滞はまさに世界を代表する課題先進国であ
るから、ともいえる。
ではわれわれはどこへ向かうのだろうか? それは間違
いなく「人と自然が寄り添う社会」であると思う。あるい
は、それは「生命文明社会」の創成ともいえる。それは、
人間を含めたあらゆる生き物が循環と言う概念の中で生き
てゆくということである。それは、われわれのあらゆる行
動が人にも地球にも有効であるということ(Human
and the Earth Pos・ltive)でもある。
世界の120カ国以上の国々が宣言した「2050年
カーボン・ニュートラル」もその一つなのだ。
地球上のすべての生物総量はおよそ1・1兆トンだが、昨
年12月に人工物の総量がそれを超えた。生物の1・1兆トン
は、ほぼ太陽エネルギーだけで完璧な循環をしているが、
人工物のI・1兆トンは、地下資源やエネルギーを大量に使
って生み出され、そのほとんどが寿命を終えればごみとな
って地表に堆積される。
つくる時・つかう時に大量の二酸化炭素を放出し、寿命
が終わっても地球の循環に戻ることなく、半永久的に使い
道のないごみとして存在するだけである。そして、今でも毎
年300億トンを地球から搾取し続けているのである。これ
こそが地球環境問題なのだ。
では「人と自然が寄り添う」とはどういうことなのか、そ
れは例えば「もの」で考えれば、ものを持たない暮らし「も
のは使用量によって課金され、どのように使用されたの
かは、ものに組み込まれた情報端末によって管理される。
ものの供給者は、長寿命で故障し難く、故障しても簡単に
修理ができるような設計に変更、従来型の使い捨て設計と
は全く異なる設計が求められ、ものの機能が劣化しても、
部品(例えば制御部分)は他のものにも利用でき、ものの
寿命が完全に終了して初めてリサイクルされる。ただし、
リサイクルされることを前提に初期設計されており、自然
からバージン原料を搾取することはもはやない。」そんな
社会ではなかろうか。
食に関しても、地消地産(自足)がますます重要になり、
大量のエネルギーを使って輸送すること自体が受け入れら
れない社会になるのだろう。
だが、それはローカルが豊かで主役になるということで
もあるのだ。
(東北大名誉教授、知名町徳時在住)
2021年04月04日
野生生物を観察するナイトツアー
2020年12月31日
うたう平和 必ず響く 歌手 元ちとせさん
2020年12月11日 朝日新聞 核と命を考える」より
うたう平和 必ず響
「核保有は悪」市民が考える一歩に
歌手 元ちとせさん
《あたしは死んだの あのヒロシマで
あのヒロシマで 夏の朝に
あのときも七つ いまでも七つ 死んだ子は
けっして大きくならないの》
私にできることは歌い続けることだけです。
一人でも二人でも、「この人はどうして
こんな歌を歌っているのだろう」と
思ってもらうことで、平和や核の問題を
考えるきっかけを増やしていきたいと思います。
坂本龍一さん
「圧倒的な監視と働きかけを」
核兵器禁止条約の発効は歴史的快挙だと思いますが、
それが真に実効性を発揮するには、圧倒的な
世界市民の監視と各国政府への働きかけが必要だと思います。
それにしても唯-の被爆国である日本政府の批准拒否には
情けなさと憤りを感じます。
うたう平和 必ず響
「核保有は悪」市民が考える一歩に
歌手 元ちとせさん
《あたしは死んだの あのヒロシマで
あのヒロシマで 夏の朝に
あのときも七つ いまでも七つ 死んだ子は
けっして大きくならないの》
私にできることは歌い続けることだけです。
一人でも二人でも、「この人はどうして
こんな歌を歌っているのだろう」と
思ってもらうことで、平和や核の問題を
考えるきっかけを増やしていきたいと思います。
坂本龍一さん
「圧倒的な監視と働きかけを」
核兵器禁止条約の発効は歴史的快挙だと思いますが、
それが真に実効性を発揮するには、圧倒的な
世界市民の監視と各国政府への働きかけが必要だと思います。
それにしても唯-の被爆国である日本政府の批准拒否には
情けなさと憤りを感じます。
2019年11月24日
「日本 遅れ」で検索するとかなり深刻化している
ちょうど感じているときに掲載されていましたので紹介します
=======
南海日日新聞 つむぎ随筆21 2019/11/21掲載 引用
前田義人
-----------
日本を外から見ると
マレーシア在住の友人が里帰りした。
「日本の存在感が一段と小さくなった。
もう特別な国じゃない。外から見ると日本の衰えがよくわかる」。
その話を「マレーシアよ、お前もか」という気分で聞いていた。
中国や東南アジアで働く人たちからそんな話を聞くようになって久しい。
アジアで突出した経済力や技術力を誇り、一目も二目も置かれてきた
日本は過去のものになりつつある。
2002年に香港駐在から帰国してすぐ気になるホームページに出会った。
中国のロボットなど産業や科学技術の遅れを笑って人気を集めていた。
多くの若者がネットで発展途上の製品や研究を見つけてきては見下し、
悦に入っていた。
違うだろ、と思った。
香港時代、日系企業が大挙進出していた中国南部によく入った。
高度成長期に京阪神の製造業に飛び込んだ県人が多数、現地工場で奮闘していた。
物づくりの最前線で彼らは口をそろえた。
「若者の向上欲がすごい。頑張る彼らに教えるのは楽し「日本は早晩、
いろんな面で追い越されるよ」
どこか焦る気持ちで戻った日本では、テレビでも日本礼賛の番組が流行。
内向きの優越感に浸っている問に周辺国はさらに成長し、それに反比例して
日本の存在感が縮むのを感じた。
故国の経済力を背に、日本人というだけでアドバンテージを得た世代は多分、
自分たちが最後だった。
日本すごい、奄美は素晴らしい-。その通り。
でも物事は離れて見ると違って見えることもある。
県本土でも奄美でも、学卒者を地元で就業させようと懸命だが、
彼らは世界の若者と同じ土俵で競っていかねばならない世代。
一度、地元を離れる機会も大切ではないか。
外から見て、改めて気づく古里の宝もあるはず。
沖縄県はその発想で海外インターンシップ事業を展開。
その事業のマレーシアの受け入れ担当者は喜界2世だ。
大人たちの役割は一度出た若者が帰りやすい環境づくりと、
彼らが持ち帰る問題意識に耳を傾ける姿勢だと思う。
=======
南海日日新聞 つむぎ随筆21 2019/11/21掲載
日本を外から見ると 前田義人